21日 『真贋』深水黎一郎 星海社
美術にまつわる犯罪を解決するために警視庁に新設された「美術犯罪課」。
その課長代理を命じられた森越歩未(もりこし・あゆみ)と唯一の部下・馬原茜(まはら・あかね)に初めて課された任務は、日本きっての名家・鷲ノ宮家による名画コレクションの巨額脱税疑惑。時価数百億円とも謳われるそのコレクションに出された鑑定結果は、なんと“すべてが贋作”だった──!?
捜査を進める中、新たに浮かび上がった「絵の中で歳を重ねる美女」の謎に、美術犯罪課は芸術探偵こと神泉寺瞬一郎(しんせんじ・しゅんいちろう)の力を借りて立ち向かうが──?
今と昔、真と贋とが絡み合う傑作美術ミステリ!
https://www.seikaisha.co.jp/information/2024/04/19-post-shingan.html
深水先生は「ミステリー・アリーナ」で本格ミステリベスト10にて1位を獲得していますし、星海社は本格ミステリに力を入れている感じなので、本格ミステリ好きとしては読んでおきたい。
面白そうかどうかではなく、とりあえず作者、出版社買い。
29日 『天狗屋敷の殺人』大神晃 新潮社
ヤンデレな恋人・翠(みどり)の婚約者として連れていかれた彼女の実家は、山奥に立つ霊是(りょうぜ)一族の“天狗屋敷”。失踪した当主の遺言状開封、莫大な山林を巡る遺産争い、棺から忽然と消えた遺体。奇怪な難事件を次々と解決するのは、あやしい“なんでも屋”!? 「いつかまた会えたらいいね」――夏が来るたび思い出す、あの陰惨な事件と、彼女の涙を。横溝正史へのオマージュに満ちたミステリの怪作。
https://www.shinchosha.co.jp/book/180286/
横溝正史オマージュってことはおそらく本格ミステリなんだろうと思う。
こういうオマージュを全面に出した作品は、今までの経験上がっかりすることが多かったのであんまり好きではない。
だけどやっぱり『~の殺人』ってタイトルと 大トリック!(公式HPのキャッチフレーズより)の文字に僕は弱い。
文庫本なので値段が安いのもいい。
31日 『六色の蛹』櫻田智也 東京創元社
昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。行く先々で事件に遭遇する彼は、謎を解き明かすとともに、事件関係者の心の痛みに寄り添うのだった……。ハンターたちが狩りをしていた山で起きた、銃撃事件の謎を探る「白が揺れた」。花屋の店主との会話から、一年前に季節外れのポインセチアを欲しがった少女の真意を読み解く「赤の追憶」。ピアニストの遺品から、一枚だけ消えた楽譜の行方を推理する「青い音」など全六編。日本推理作家協会賞&本格ミステリ大賞を受賞した『蝉(せみ)かえる』に続く、〈エリ沢泉〉シリーズ最新作!
https://www.tsogen.co.jp/np/isbn/9784488029036
「サーチライトと誘蛾灯」「蝉かえる」に続く、シリーズ三作目。
とくに前作「蝉かえる」はかなり面白く、本格ミステリ大賞、日本推理作家協会賞を受賞したうえに年末のミステリランキングでも軒並み上位に食い込んだことで話題になりましたね。
期待大の作品です。
前二作は文庫化されていて、手ごろな値段で手に入るのも嬉しい。
シリーズ前作
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