18日 単行本『伯爵と三つの棺』潮谷験 講談社
時代の濁流が兄弟の運命を翻弄する。
フランス革命が起き、封建制度が崩壊するヨーロッパの小国で、元・吟遊詩人が射殺された。
容疑者は「四つ首場」の改修をまかされていた三兄弟。五人の関係者が襲撃者を目撃したが、犯人を特定することはできなかった。三兄弟は容姿が似通っている三つ子だったからだ。
DNA鑑定も指紋鑑定も存在しない時代に、探偵は、純粋な論理のみで犯人を特定することができるのか?
『スイッチ 悪意の実験』で第63回メフィスト賞を受賞した 潮谷 験 先生の新刊
正直、あらすじだけでは「これは面白そうだ!」と思えるようなワクワク感はない。だから特殊設定ミステリが流行ってるのかな?
今年2月に刊行された同作者の『ミノタウロス現象』はあらすじから惹かれるものがあったしね。
前作『ミノタウロス現象』はミステリよりも、それを構成する特殊設定の方が面白かったが、今作は特殊設定じゃなさそうなので本格ミステリとしての面白さを期待してます。
26日 単行本『バーニング・ダンサー』阿津川辰海 KADOKAWA
特別な能力で大衆を煽動する殺人犯・ホムラvs. “猟犬”の異名をもつ元捜査一課刑事
https://store.kadokawa.co.jp/shop/g/g322306000037/
「あの、私も妹も、交通課から来ました」。その一言を聞いて、永嶺スバルは絶句した。違法捜査も厭わない“猟犬”と呼ばれた捜査一課での職務を失い、新しい課に配属された初日。やってきたのは、仲良し姉妹、田舎の駐在所から来た好々爺、机の下に隠れて怯える女性、民間人を誤認逮捕しかけても悪びれない金髪男だった。着任早々、チームに異様な死体の事件の報告が入る。全身の血液が沸騰した死体と、炭化するほど燃やされた死体。ただ一人の理解者であった相棒を失い、心の傷が癒えぬスバルは、捜査経験がほぼない「警視庁公安部第五課 コトダマ犯罪調査課」のメンバーで捜査を開始する。メンバーの共通点はただ一つ。ある能力を保持していることだった――。「すべての始まり」から、犯人の嘘は仕込まれている。6作品連続「このミステリーがすごい!」ランクイン &「本格ミステリ大賞(評論部門)」受賞作家最新作。阿津川マジックが炸裂する、最高峰の謎解き×警察ミステリ!!
年末のミステリランキングの一つ【本格ミステリベスト10】上位常連の阿津川辰海先生の新刊。
今作も得意としている特殊設定ミステリだが、警察ミステリは初の試みかな?
あらすじを見る限り、ミステリと言うよりも異能力バトルものという感じだがどうなることやら。
個人的な阿津川先生作品のイメージとして、「この一作に、いま頭の中にあるアイディアをすべてぶち込みました」みたいなのがあるので、このごちゃごちゃしたあらすじの感じが堪らないですね。
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