8月は読みたい新刊がたくさんあるので楽しみにしていたのですが、7月後半から8月前半にかけて20連勤したせいで、7月の新刊がまだ読めてません。
1か月で読める冊数に限界があるので予定よりさらに厳選しないといけなくなりました……悔しい……
9日 「日本扇の謎」有栖川有栖 講談社
舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の身元を辿る手がかりは、唯一持っていた一本の「扇」だった……。そして舞台は京都市内へうつり、謎の青年の周囲で不可解な密室殺人が発生する。事件とともに忽然と姿を消した彼に疑念が向けられるが……。動機も犯行方法も不明の難事件に、火村英生と有栖川有栖が捜査に乗り出す!
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000395684
「火村英生シリーズ」の中でも、さらにタイトルに国の名前が入っている「国名シリーズ」の最新作
あらすじにこれと言ってそそるものはないが、ミステリ好きならこれは作家、シリーズ買いですよね?
ただ、実はこの「火村英生シリーズ」を僕はまだ全作品読んでないですよね……
シリーズを通しての物語があるわけではないので、未読は別に気にしなくてもいいのだが、そのことと今の積読の状況的に後回しになるかも……
高えけど、愛蔵版もあるらしい。高えけど……
19日 「ぼくは化け物きみは怪物」白井智之 光文社
「本格ミステリ・ベスト10」2年連続1位!
ランキングを席巻する鬼才の最新短編集!クラスメイト襲撃事件を捜査する小学校の名探偵。
滅亡に瀕した人類に命運を託された〝怪物”。
郭町の連続毒殺事件に巻き込まれた遊女。
異星生物のバラバラ死体を掘り起こした三人組。
見世物小屋(フリークショー)の怪事件を予言した〝天使の子”。凶暴な奇想に潜む、無垢な衝動があなたを突き刺す。
白井智之は容赦しない。
今月の最注目作品はこれですよね。
B級映画のような奇抜なエログロ設定の世界観から繰り出される、ロジカルな多重解決が魅力の白井先生の新刊。
本作は短編集なので長編のような多重解決はないと思われますが、あらすじから分かるイカれた設定は読む前からどんな話になるのかとワクワクさせてくれます。
19日 「少女には向かない完全犯罪」方丈貴恵 講談社
「教えて?復讐のやり方を」
一人ぼっちの少女が頼ったのは、あと7日で消滅する幽霊。伏線、伏線また伏線!
2年連続本格ミステリ大賞ノミネート作家による
終着点が心震わせる本格ミステリ☆☆☆
なにもできない二人が、
逃げ、考え、罠にかける!
頭脳戦の楽しみに満ちた爽快な復讐譚!黒羽烏由宇は、ビルから墜落し死につつあった。
臨死体験のさなか、あと七日で消滅する幽霊となった彼は、
両親を殺された少女・音葉に出会う。
彼女は、出会い頭に彼に斧を叩き込んで、言う。「確かに、幽霊も子供も一人じゃ何もできないよ。
でも、私たちが力を合わせれば、大人の誰にもできないことがやれると思わない?」天井に足跡の残る殺人、閉じ込められた第一発見者、犯人はこの町にいる
https://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000397474
あらすじ的に幽霊と少女がバディの特殊設定ミステリかな?
特殊設定ミステリが溢れている現代では、ありふれた設定であまりそそられないが、あらすじ最後の
「天井に足跡の残る殺人、閉じ込められた第一発見者」
ってのが、どんな状況の事件なんだ? と想像を掻き立ててくれるので、すごく読みたくなる。
27日 「牢獄学舎の殺人 未完図書委員会の事件簿」市川憂人 星雲社
犯罪計画書と化した〈解答編のない推理小説〉が解き放つ──虚構の密室x現実の密室!
〈マリア&漣〉シリーズの市川憂人が新たに繰り出すのは、本格ミステリの不可能犯罪が再現される世界!
虚実絡まる密室殺人の謎に挑む、学園本格ミステリ!
私立北神薙高校に通うミステリ好きの少年・本仮屋詠太は、校内で謎の本────『牢獄学舎の殺人』を見つける。
ある高校の音楽室/美術室/プールで発生する三連続密室殺人を描くその本格ミステリは、〈読者への挑戦状〉で締めくくられ解答編が存在していなかった……。
読み終えた彼の前に、謎の少女が現れて告げる。
「私は杠来流伽。溝呂木案件調査機構──『未完図書委員会』の司書よ」
彼が手にした本は、〈読者への挑戦状〉を解いた者が完全犯罪の手引書として使用できる「未完図書」の一冊だった!
詠太と来流伽は『牢獄学舎の殺人』が現実に再現されることを未然に防ごうとするが、やがて校内で本物の密室殺人が発生。
ふたりは虚実絡まる事件の謎を、解くことができるのか!?
https://www.seikaisha.co.jp/information/2024/08/07-post-rougoku.html
解決編がないミステリ小説の《読者への挑戦状》を解けば、そのトリックを使って完全犯罪を行える。主人公は誰かが解いて行うかもしれないその犯罪を未然に防ぐために奔走する。
設定は凄くいい。
パッと考え付くだけでもバレないために小説にない証拠を残してミスリードしたり、読者への挑戦状を解くためのキーとなった証拠を上手く隠したりなど、犯人側がいろいろな策を弄せそうで、かなり面白い作品になりそうな予感がする。
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